ラブドールコレクターのお話し記事

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【ラブドール収集家で有名な兵頭喜貴さんにインタビューしたら“面白ワード祭り”だった「冬は温めないと冷たくて抱けない」語り:八潮秘宝館 館長】

 写真家で人形愛好家の兵頭喜貴さんが館主を務める八潮秘宝館。ラブドール、マネキン人形、人体模型など、テレビではなかなか見ることのできない八潮秘宝館の全貌をニコニコ動画が生中継し、兵頭さんにインタビューを敢行しました。

視聴者からの質問に答える形で、来館する客層や人形の購入、メンテナンス方法、さらには中国の格安ラブドールの進出についても兵頭さんに熱く語っていただきました。

兵頭喜貴さん。

どんな客層の人がくるの?

兵頭:
女性に人気があるかと言われると、もちろんありますよ。

――見に来る方はどういうお客さんが多いんですか。

兵頭:
本当にいろいろですよ。変わった人が多いですね。1月に公開をやったときはちょっと特徴があって、80人くらい来た方のうち、8人が女装の人だったんですよ。だから1割が女装の人。妙に多かったですね。

――男女の割合としては?

兵頭:
女の人のほうが多いですね。

――どの年代が多いですか。

兵頭:
やっぱり20代~40代ですね。なぜかわからないのですが、綺麗な人が多いです。

――「インスタ映え?」というコメントがあります。

兵頭:
自分、あまり「インスタ映え」という言葉が好きじゃないんです(笑)。言葉はあまり好きじゃないんですけれども、インスタ映えはするでしょうね。そういうことよりも、心を満たしたくて来るんじゃないでしょうかね。写真撮影は全面的に大丈夫です。職務質問された経験ですか? 何度もありますよ(笑)。

撮影:ニコニコニューススタッフ――近所の方々の反応はありますか。

兵頭:
あります。小さい看板を出していたりするので、近所のおじさんが「兵頭さん、八潮秘宝館って何やってんの?」って言うから、じゃ見ますかって入れて見せたらびっくりして、「今度兵頭さんが欲しいものがあったらあげるよ」って言って、実際にこの照明器具とかは、そのおじさんに貰ったんですよね。

――そのおじさんが気になります(笑)。

兵頭:
うちの斜め向かいのお店のおじさんですよ。

――「照明より下着が気になる」とコメントが。

兵頭:
あと近所の反応というと、近所に住んでいる恐らく主婦の人がたまにブログにコメントを書いてくれるんです。「この間見ました」とか「声かけていいですか」とか。もちろんいいんですけれど。大歓迎です。

――一番優しいのは誰ですか?

兵頭:
誰も何もしてくれないですよ(笑)。

撮影:ニコニコニューススタッフ

――抱き心地がいいのは、どの子ですか。

兵頭:
難しい質問ですね。何とも言えないですね。何を基準に答えたらいいんだろうな、難しいですね。変な話ですが、シリコンの人形はフリーボディとグリップボディというのがあるんですよ。昔はフリーボディしかなかった。それでフリーボディの子とやると、シリコンの反発で常にカエルキックされてる状態です。

――なるほど(笑)。

兵頭:
だから、嫌がるのをやりたい人はフリーボディがいいんじゃないんですかね。

――人形は観賞用なのか使用目的なのかというところはありますか。

番組中に兵藤館長が紹介した、廃墟で撮影された写真。

兵頭:
そこは分けていないんですよ。元々写真を撮る人間なので、写真を撮る目的で買っているんですけれど、とりあえず買ったらやるでしょ(笑)。どんなものかっていうのを極めますよね。そうしないとだめだと思っているので、やっていますよ。

「お風呂プレイは結構いいと思います」

――普段はどういうお仕事をされているんですか。

兵頭:
ビル清掃の仕事で主に稼いでいます。他にもちょこちょこやっていますので、本当にちょこちょこです。

――「お風呂に入れていいのか?」って質問がきています。

兵頭:
シリコン製の子だったら首まで入れちゃって大丈夫ですよ。分割式はだめですよ。関節が金属なので錆びちゃうのでだめですが、シリコン製はお風呂に入れられます。お風呂プレイは結構いいと思いますよ。ただ浮いちゃうんですよね。沈まないんですよ。

撮影:ニコニコニューススタッフ

――温めたほうがいいって。

兵頭:
温めないと楽しめないですよ。そういう意味でお風呂はいいんですよ。冬は温めないと冷たくて抱きしめられないですよ。シリコンの子はびっくりするくらい冷たいです。

――なるほど。「コスチュームを自分で作ったことはあるか」という質問がきています。

兵頭:
一部の服は特注です。

――非売品というか。

兵頭:
一階の看護婦の制服や軍服は、一点モノです。

――高いんですか。

兵頭:
知り合いなのでちょっと安くしてもらっています。

――旧日本軍マニアなんですか。

兵頭:
正確に言うと、軍事医療マニアなんです。

――さっき薬品の瓶とかありましたが。

兵頭:
あれも貰ったものなんです。東北の酒蔵で貰ってきました。試薬として昔使われていた瓶がごっそり残っていたので、貰ってきました。

――どうしてそのジャンルが好きなんですか。

兵頭:
やっぱり特撮っていうのが、東宝や東映の特撮が完全にミリタリー趣味なんですよ。その影響だと思います。『海底軍艦』とかそうですけれど、日本軍が戦後生き残っていて……っていう、結構お決まりのネタだったんですよ。

――結構、特撮が原点というところがあるんですね。

兵頭:
大学では特撮研の会長でしたからね。

――すごい(笑)。根っからのマニアですね。

撮影:ニコニコニューススタッフ

兵頭:
特撮研だったんですけれど、上の世代がすごいので「僕、特撮オタクです」とは言えないですね。今の50代以上の人たちはすごいので。昔の特撮は人体実験とかいうネタがめちゃくちゃ多かったので、やっぱりそこなんですよね。『新世紀エヴァンゲリオン』(以下、エヴァンゲリオン)の影響でこれをしているわけではないですよ。我々の世代の漠然と思っていたことを上の世代の人たちが『エヴァンゲリオン』でやっているというだけで、『エヴァンゲリオン』を作った人たちも、我々も影響を受けたものは『エヴァンゲリオン』より前にあるんです。

『エヴァンゲリオン』は今までの特撮やアニメのモヤモヤを解消してくれて、答えだった。でもあれを見て、何かはじめたっていうことはないんです。ただ綾波レイは大好きです。綾波のフィギュアは何十体とうちにあります。綾波の影響というのは、やっぱりこの世界にもあって、実はこの子たちも、体のラインって綾波レイそのままなんです。

兵頭:
このボディが発売されたのが1999年。『エヴァンゲリオン』ブーム真っ只中のころに発売されていて、この子の体型って脱がすと一目瞭然なんですけれど、綾波レイの体型なんです。

どこで購入できるの? 修理費はどれくらい?

――人形を買うときは、店舗に買いに行くのか、それともネット通販が多いですか。

兵頭:
いろいろなんですが、新製品が出たときはショールームに見に行きます。

――ショールームがあるんですか?

兵頭:
御徒町にあります。まずショールームにどんなものか見に行きます。お金の支払はそこで払えるしネット経由でも払えます。あとは買ったら自分の場合は葛飾区にある工場に直接取りに行きます。宅急便だとお金がかかるのと、どう考えても自分で取りに行くほうが手っ取り早いです。宅急便で来ると品名に「健康器具」って書いてあるんです。さすがに「ラブドール」とは書いてないですね。

――健康器具っていう配慮がさすがですね(笑)。修理費はいくらくらいかかるんですか。

兵頭:
ケースバイケースですけれど、2万くらいですかね。

――新しいのを買ったほうが早いとかじゃなくて。

撮影:ニコニコニューススタッフ

兵頭:
だってオリエント工業製だと何十万円としますからね。ただ今、中国製の安いやつが出てきています。中国製はメーカー修理ができないので、自分で何とかするか、放置ですね。その代わり安いんですけれどね。

――使い心地に差はあるんですかね。

兵頭:
まだ買っていないのですが、仲間のユーザーから聞いた話では、やっぱり品質は悪いです。明らかに耐久性は低い。ただ、安いです。10万円とかでありますからね。

AIも搭載! 中国製格安ドールの出現に国内メーカーが総崩れ

――ドール愛好会のオフ会とかありますか。

兵頭:
もちろんありますよ。ただ昔に比べてオフ会はだいぶ下火になっています。

――どういう集まりというか、どういう方々がいらっしゃるんですか。

撮影:ニコニコニューススタッフ

兵頭:
だいたいみんなサラリーマンですよ。年代は30代から50代ですね。ある程度お金がないとできない趣味ですから。お金がかかる趣味なんですけど、仮に1体だとしたら60万円とか。車と比べたら安いもんじゃないですか。たとえば普通車を買わずに軽自動車にして、その差額で人形を買ったとしたら、どうでしょう。

――確かに乗り物としては。

兵頭:
乗り物ですね(笑)。いつもする例え話では、これをスポーツカー、フェラーリだと思って欲しいんですよ。フェラーリって、空気抵抗の関係もあるんでしょうけれど、あれは絶対に女性のボディラインを意識していますよね。それが共通しているのと、高速でぶっ飛ばす快感とセックスの快感ってほぼ同じだと思っています。

「アメリカの人形はリアルすぎて怖い」という意見がユーザーから来ていますね。

――日本人が作ったほうが……。

兵頭:
日本人の感性に合う。アメリカやヨーロッパの人形はいわゆる日本人の言う「萌え」とか「かわいい」という概念がないんですよ。かわいいという概念のない国の人形はかわいくないんですよ。アメリカやヨーロッパの人形の造形って、日本人から見ると不気味の谷に入っちゃっているんですよね。日本の人形はその谷をクリアするために「かわいい」というところで補っているんだと思うんです。

しゃべる機能は自分はいらないんですけれど、欲しい人はいると思います。たぶん次のステップはそこだと思います。まだ製品化されていないんですけれど、プロトタイプはあるんですよ。買ったあとのメンテナンスはどうするのかとか、そういう問題はあると思います。

――洗ったりできない可能性もある。

兵頭:
そういう作りの子たちとはプレイはできないでしょうね。しゃべる専門になるでしょうね。風呂にも連れていけないので、掃除も大変でしょうね。

――AI搭載して使えたらいいんですけれどね。

兵頭:
AIを入れてしゃべるというのは、アメリカと中国がもうやっていますね。日本でもしゃべるのはいるんですけれど、それはAIが入っているのではなくて、最初からプログラムされている子ですね。そういう意味で日本は遅れているんですよ。正直言うと、ラブドールという世界で言うと、国内メーカーは中国のメーカーの前に総崩れですね。価格の安さでは敵わないですね。

 

 

 

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