全国展開する東京の大手『脱毛サロン』で、「解約したのに返金されない」というトラブルが相次いでいます。その理由とは。

「（Q.脱毛行ったことある？）ありますね。肌綺麗にしたいなみたいな」
「夏に入る前には定期的に（脱毛）やったりとかしてますけど」

今や男女を問わず利用者が増えている脱毛サロン。

しかしSNS上では。

「キレイモ、あたしも返金されとらん」
「4月厳守とか言って全然返金される様子無いんですけど」

“全身脱毛専門”を売りに全国でおよそ60店舗を展開する脱毛サロン「キレイモ」で、“返金トラブル”が相次いでいるのです。

この女性は7か月以上、返金が滞っていると訴えます。

「キレイモ」の利用客（20代）
「返金される予定が17万円ほどで（解約後）7か月ほど支払われていないです」

女性が契約していたのは全身脱毛15回、総額30万円あまりのプラン。説明書には「クーリングオフの期間が過ぎても解約は可能」と書かれていました。

「キレイモ」の利用客（20代）
「『返金システムがあるので、通わなくなったら使えばいい』と言われて。それを信じて」

実際、女性は5回施術を受けた後、「これ以上やっても効果は変わらない」と考え、解約を申し出ました。残り10回分、17万円あまりが返金されるはずでしたが・・・。

「キレイモ」の利用客（20代）
「（去年）12月末になっても振り込みが確認できなくて聞いたところ、『明確な返金期日は教えられないけれども、順番に対応しているのでお待ち下さい』と」

コールセンターもつながらなくなり、1日、女性は利用していた都内の店舗を訪ねました。

すると。

「キレイモ」の利用客（20代）
「店舗では返金対応できないということで、いま対応しているところの電話番号をいただきまして」

しかしその電話番号も・・・。

「お留守番サービスに接続します・・・」

「キレイモ」の利用客（20代）
「この状況下で対応しないのは不誠実といいますか、この問題から逃げているのかなと思いました」

日本エステティック経営者会によりますと、キレイモの返金に関する相談や苦情は、今年に入りおよそ350件に上っています。

一体、何があったのか。私たちはコールセンターで働いていた元社員から話を聞くことが出来ました。

「キレイモ」コールセンターの元社員
「去年5月くらいから（返金されないという）問い合わせが増えてきて、ある日突然、（上司から）『1週間以内で返金するというのはお伝えしないでください』と指示がきた」

元社員によると、当初はクレームが入った場合、「1週間以内に返金」と応じていたものの、去年10月ごろ、上司から「返金の期日は言わないように」と指示があったといいます。

「キレイモ」コールセンターの元社員
「（返金の催促があったことを）経理にも報告しなくていいと。誰が返金催促してるのか、どこでわかるのって話じゃないですか」

別の社員によりますと、キレイモでは4月、エステティシャンなど社員への給料の支払いも遅れていました。その際、社長からはメッセージアプリでこのような説明があったといいます。

社長からのメッセージ
「新型コロナの影響と、閑散期での売り上げが計画を大幅に下回ってしまった事による、財政状態の悪化があります」

キレイモの運営会社は2日、ホームページに「返済期日が遅れている事、お詫び申し上げます」などとコメントを掲載。私たちの取材には、「順番に返金するべく対応している」としています。